日常の様々な不調、亜鉛不足が原因かもしれません

2026.02.02

今回は、亜鉛のお話です。

亜鉛というと、
え?そんな金属が体の中にあるの?
と、疑問に思われる方もいらっしゃられますが、よく考えると、カルシウムも鉄も体内に多く存在し、ともに金属です。
実は銅なんてのも体内に微量にあり、大切な働きをしています。
銅の話はまた別の機会としまして、今回は亜鉛です。

最近、体の様々な不調に、亜鉛不足が関係していることがわかり、亜鉛が注目されています。

鉄が体にとって大切なのはよく知られています。
鉄が不足すると、貧血になりますね。
その鉄は、体内に約 3g程あると言われています。

一方、亜鉛も体内に約2~3gあります。
実に、鉄と匹敵する量が体の中にあるのです。

とは言っても、鉄も亜鉛も3g程度。
一円硬貨でいったら2、3枚の重さといったところです。

体重何十キロの体に比べると、わずか一円硬貨で数枚程度の重さ。
まさしく微量ですね。
でも甘くみてはいけません。体内で非常に大切な働きを担っているのです。

亜鉛は、筋肉に60% 骨に30% 皮膚と髪に8% その他、さまざまな臓器に分布しています。
記憶を司る脳の海馬にも多くあると言われています。
鉄が、血の中の赤血球にほとんど全てあるのに比べると、亜鉛は様々な場所に幅広く分布しています。

亜鉛はそれぞれの場所で、細胞の増殖や分化(新しい細胞に成長して生まれ変わること)に関わっています。

亜鉛が欠乏すると、どのような症状が出るのでしょうか。

特に亜鉛不足と関係があると言われている症状が、

・味覚障害(味が分かりにくい)
・肌荒れ
・脱毛
・風邪や傷がなかなか治らない

といった症状です。

一見すると、関係のない症状ばかりですが、
亜鉛が細胞の新陳代謝に必要であることを考えると、
不足すると新しい細胞ができにくかったり、うまく働かないといったイメージでしょうか。

新陳代謝が活発な、皮膚や髪の毛、舌の細胞、免疫細胞に異常が出やすいのです。

この様な症状がありますと、血の中の亜鉛を測定してみましょう。
保険適応になっていますので、測定可能かどうか医療機関で相談してみましょう。

おおよそ 60μg/dL以下で、症状がある時、亜鉛欠乏と診断されます。

60〜80μg/dLでは亜鉛欠乏の可能性があります。

これらはあくまで、数値です。
症状があって、亜鉛を測ってみて、二つがそろって診断がつきます。

亜鉛が低くても症状のない人もいます。
個人差が大きいのも亜鉛の特徴です。

では亜鉛原因はなんでしょうか。
原因は大きく分けて

① 摂取不足
•偏った食事をしている
(例えば加工食品中心であったり、過度なダイエットなど)
•亜鉛を多く含む食品(牡蠣、赤身肉、レバー、ナッツ、豆類など)を摂っていない

② 吸収不良
•胃や腸の病気(炎症性腸疾患、下痢など)
•高齢による消化吸収能力の低下

③ 必要量の増加
•妊娠・授乳中
•ケガ、手術後、感染症時

④内服薬やアルコールの影響
•利尿薬の長期使用
•アルコールの多飲

などがあります。

特に多いのが①です。
見逃せないのが④の薬やアルコールです。

治療は、まずは食生活の見直しです。
赤身肉や特にカシューナッツを摂りましょう。

市販のサプリもあります。

ノベルジンという名前の医薬品もあり、医療機関で処方できます。

ただ、注意点としてはサプリや医薬品は用法を必ず守りましょう。

亜鉛の摂取量が多いと、銅の欠乏を引き起こします。
銅の欠乏から、次に鉄の欠乏へとつながり、貧血になる場合があると言われています。

亜鉛欠乏を治そうとして、亜鉛の薬やサプリを過剰に摂ると、銅、鉄と不足するのです。

これら亜鉛、銅、鉄は体内のネットワークで厳密に調節されています。

味覚障害、肌荒れ、脱毛、風邪や傷が治りにくいといった症状がありましたら、一度亜鉛の測定をしてみましょう。

そして亜鉛の数値を見ながら、治療を考えていきましょう。

今回は、亜鉛のお話でした。

 

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