「まだ9月に入ったばかりなのに?」と思われるかもしれませんが、今年のインフルエンザは異例の早さで流行が始まっています。
厚生労働省の発表では、8月下旬の時点ですでに全国的な流行入りの目安を超え、1999年の統計開始以来2番目の早さとなりました。
現在も、流行拡大中です。
猛暑、そして現在の長雨の中、実際インフルエンザの患者さんがじわじわと増えています。
インフルエンザ対策、「まだ早いのでは」と油断していると、思わぬタイミングでかかってしまうかもしれません。
●異例の早さ、インフルエンザ流行の原因
はっきりとした原因は不明ですが、考えられる主な要因として、以下が挙げられています。
① ウイルスの遺伝子タイプ(サブクレードK)
今季の流行を主導しているのはA(H3N2)型(香港型)で、検出株の中に「サブクレードK」と呼ばれる新たな変異株が含まれていることが報告されています。
サブクレードKはウイルス遺伝子が変異しているため、免疫による感染予防が難しくなっているとされ、東京都内の調査ではA型と診断された患者からサブクレードKが検出されているとの報告もあります。
遺伝子の変異のせいで、免疫をすり抜けたり感染力も強いという特徴があります。
② インバウンド(人流の増加)
インバウンドによる入国者増加で人流が盛んになったことも流行の要因の一つとして指摘されています。
海外からの人の往来が増えることで、国内でこれまで少なかった型のウイルスが持ち込まれやすくなっている可能性があります。
日本に住んでいると、インフルエンザが流行るのは冬だと思っていますが、地球上では年中どこかでインフルエンザが流行っています。新たなウイルス株が誕生する可能性も年中あります。
人の往来が盛んになると、ウイルスが広がるスピードは速くなり、インフルエンザ=冬という今までの常識が、覆されれるようになります。
③ 猛暑と冷房による「密閉」環境
咳をしていても、猛暑のためマスク着用率が低下したことや、クーラーの効いた部屋での密室状態が要因として挙げられています。
通常、ウイルスは低温・乾燥を好み、換気されない冷房空間はウイルスが留まりやすい環境になり得ます。
また、猛暑による睡眠不足や夏バテによる食欲低下、栄養バランス不良も、免疫力低下をもたらし、感染リスクを高めると指摘されています。
ちなみに紫外線を浴びすぎることで、免疫能が落ちるというデータもあります。
このように、考えられる原因はあります。
ただ、事実として、インフルエンザは流行期に入っています。
予防、重要化を防ぐためには、やはりワクチンをお勧めします。
●インフルエンザワクチンについて
当院では、インフルエンザワクチンの接種を9月11日から行います。
例年ワクチンは、10月前にならないと本格的に流通しないため、それまでは手洗い・うがい・換気といった基本対策が中心になるのですが、
今年は、卸さんが頑張ってくれて、例年より早く入手できるようになりました。
流行開始が早いからといって、ワクチン接種を前倒しすると、冬後半に効果が弱くなるのでは?という不安をお持ちの方がいると思います。
冬後半の効果も考慮して、例年通りの10月中旬〜11月上旬を接種の目安と考えるという見解もあります。
ただ、目の前に迫っている9月下旬から10月の(おそらく大)流行に向け、10月になるまでワクチン接種を待つという選択肢はないとか考えます。
目の前に、火事があるのに、起こるかもしれない次の火事に備えて、消火器を使わず温存する事は、ないと思います。
異例の速さで流行の「今年のインフルエンザ」にたいして、「今年のタイミング」でワクチン接種をお勧めします。
当院のインフルエンザワクチンは、
9月11日スタート
13歳以上
要予約 (予約当日に空きがあれば、当日打てます)
2800円
です。
10月からは、例年通り、大阪市の定期接種も行います。
よろしくお願いします。

