風邪がなかなか治らない、微熱が続く、体調がずっとよくない
咳が続く、なんかしんどい
といった症状が続く場合、ありますよね。
いつもならとっくに治っているのに。
風邪をこじらしたのかな、肺炎になってないかな、違う病気だったらどうしよう
という不安が頭をよぎりますね。
このまま回復するのを待っていてよいのか・・・?
そんな時は、採血で炎症反応、白血球数が診断の補助に役立ちます。
炎症反応はあまりなじみがない言葉かもしれませんが、CRP(C反応性タンパク)とも呼ばれます。
CRPと白血球数は、どちらも体内の炎症や感染の有無を評価する代表的な検査です。
それぞれ意味するものが少し異なりますので順に説明します。
まずCRPの特徴です。
* 肝臓で作られるタンパク質です。
* 体内で炎症が起こると6~8時間程度で上昇し始めます。
* 炎症が治まると比較的速やかに低下するため、病状の経過観察にも役立ちます。
目安
* 0.3 mg/dL未満:正常(施設によって基準は異なります)
* 1~3 mg/dL:軽度の炎症
* 5~10 mg/dL以上:中等度~高度の炎症
* 10 mg/dL以上:重い細菌感染などを疑うことが多い
もちろん、数値だけで病気の重症度を判断することはできません。
しかし、風邪や胃腸炎でCRPが10も上がることはありません。
単なる風邪や胃腸炎ではなく、何らかの合併症、たとえば細菌感染症や、臓器障害を疑います。
つぎに白血球数の特徴です。
白血球は細菌やウイルスなどから体を守る細胞です。
正常値の目安
約3,500~9,000/μL(施設により異なる)
増加する場合は
* 細菌感染
* 強いストレス
* 激しい運動
* ステロイド内服中
* 白血病など
減少する場合には
* ウイルス感染の一部
* 一部の薬剤
* 骨髄の病気
* 自己免疫疾患 などがあります。
また、白血球は単一のグループではなく、白血球の中に、好中球やリンパ球、好酸球、好塩基球などの小さなグループ(分画)があります。
白血球という全体の数だけでなく、どのグループが増えているのかも大切な情報です。
白血球分画と原因の特定
白血球が多い場合、どのグループの細胞が、比率・数としてどのくらい増えているのかを確認します。
白血球の全体の数だけでなく、どの分画が増えているか、増え方によってもある程度の判別が可能です。
軽度の白血球増加で比率の偏りが特にない場合…喫煙、ストレス、肥満
好中球が増えている場合…感染症や自己免疫疾患、臓器障害に伴う何らかの炎症、喫煙、ストレス、ステロイド投与中
リンパ球が増えている場合…ウイルス感染症、慢性リンパ性白血病など
好酸球が増えている場合…アレルギー性疾患(喘息含む)、特発性好酸球増多症、好酸球が関連する炎症性疾患、寄生虫感染
通常血液中にはおらず骨髄にいる細胞(好中球より若い細胞)が見られる場合…強い炎症、悪性腫瘍、慢性骨髄性白血病などの骨髄増殖性疾患
単球が増えている場合…慢性骨髄単球性白血病(単球数として500/μl以上が3ヶ月以上持続)
異常な白血球が増えている場合…急性白血病、骨髄増殖性疾患
があります。
まとめ
体調不良で、CRPと白血球を一緒に見る理由は、
両方を合わせて評価すると、病態の把握に役立ちます。
* CRP↑・白血球↑:細菌感染や急性炎症を強く疑う。
* CRP↑・白血球正常:炎症の初期・回復期、膠原病、慢性炎症などでみられることがある。
* CRP正常・白血球↑:ストレス、ステロイド使用、炎症のごく初期などでみられることがある。
* CRP↑・白血球↓:重症感染症、ウイルス感染、一部の血液疾患などを考慮する。
長引く体調不良で,CRPや白血球が上昇していれば、細菌感染を疑います。
逆に異常な上昇がみられない場合は、安心できます。
実際の診療では、これらに加えて症状、体温、身体診察、全身状態(食べられているか、飲めているかなど)、レントゲン画像検査、その他の採血結果を総合して診断し
重症度や抗生剤の投与が必要かなど判断します。
当院では、院内で、10分足らずでCRP 白血球数、赤血球数、血小板がわかる機械を導入しています。
このまま休養や栄養をとって改善を待っていてもいいのか、抗生剤や精密検査が必要なのかが分かります。
体調が悪いのが続くといったご不安があれば受診をお願いします。
院内検査の”優秀な”機械です。


